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不妊・不育ホットラインで、実際に電話相談に応じている女性カウンセラーによるエッセイを、不定期で配信していきます。

第2回 治療への初めの一歩〜医療機関探しについて~

2022年4月から不妊治療の保険適用が始まりました。メディアで取り上げられている影響もあり「不妊が心配な場合はどういう病院へ行ったらいいですか?」「保険適用になったので病院へ行ってみようと思うのですが、どこの病院が良いのでしょうか?」など医療機関に関する質問が以前にも増して多い印象があります。

初めて受診を考えた時、「有名な所?」「家から近い所?」「行くタイミングは?」…etc.不安や疑問が多いと思います。とりあえずインターネットで「不妊治療 病院」とキーワードで検索し、検索上位にある医療機関の口コミやSNS情報等の確認をされるのではないでしょうか。しかし一定の情報を得たとしても、そこから何をポイントとして絞り込めば良いのだろう?となるのではないかと想像します。

そこで、医療機関を探す際の確認ポイントについて、私たちから3つご紹介したいと思います。

1.保険適用の確認を

・4月から保険適用となりましたが、一部の医療機関では保険診療ではなく自由診療を実施している所があります。保険適用を考えている場合は実施状況を確認しておきましょう。

2.通いやすさ、診療時間、予約制のチェック

・治療は月経周期や排卵の状態などに合わせて進みます。予測通りの通院頻度とならない事も多いものです。自宅あるいは勤務先からの通いやすさ、診療時間、予約制かどうかをチェックし、できるだけ無理をすることなく受診できる環境づくりが大切です。

3.二人が望んでいる治療を

・不妊治療には一般不妊治療(タイミング法、人工授精)と、高度生殖医療(体外受精、顕微授精)があります。医療機関によってその実施の幅と診療内容が異なる事に注意をしておきましょう。
(1)一般婦人科医院……多くは一般不妊治療(タイミング法、人工授精)まで。
(2)不妊専門のクリニック……一般不妊治療(タイミング法、人工授精)から高度生殖医療(体外受精、顕微授精)まで。
(3)不妊外来のある総合病院・大学病院……一般不妊治療(タイミング法、人工授精)、高度生殖医療(体外受精、顕微授精)のほか、必要に応じた他科との連携、妊娠中の受診・分娩まで。

不妊治療は残念ながら1〜2回で終了となる事は少なく、長期に渡る通院となる事が多いのも特徴の一つと言えます。医療機関が開催している勉強会や説明会に参加する事は、今後、どの様な準備や計画をしておくと良いかがより具体的になると思います。お二人がどの様な治療をどこまで望むのか等を、治療を初める前にじっくりと話し合う機会を持つ事が大切です。

最後に、お二人にとってベストな選択ができる医療機関に出会えると良いですよね。初めての事は誰もが不安になるものです。1人で抱え込む事なくこちらにお電話していただければと思います。

(東京都不妊・不育ホットライン相談員)

不妊・不育ホットラインカウンセラーの相談エッセイ